本気で集客力アップしたい人向け 出店ドットコム連載コラム

「通行人をお客に変える」唯一の集客装置 シリーズ

[Vol. 8] 集客を「3段階確率論」に基づいた看板で実現したハンバーグ店の実例

2019年02月04日(月)コラム一覧

集客を「3段階確率論」に基づいた看板で実現したハンバーグ店の実例

地下に立地する店舗の集客を考えてみたい。

まず大前提としてあるのが、地下店舗は路面店に比べ、通行人から「発見されにくい」ことである。

地下店舗への集客を考えるとき、通行人に店舗の存在を知ってもらうことが最重要になってくるわけである。看板はそのためのツールだ。

しかし、ただ看板を出せばいいというものでもない。「普通の看板」では発見してもらえない。

飲食店激戦地区なら、なおさらだ。そこで、「ロジック」に基づいた通行人の感性誘導が必須になってくるのである。

今回は、看板偏差値による「看板の見え方」検証を元に、「3段階確率論」による看板設置事例をお届けしたい。

地下店舗というハンディがあるにもかかわらず、オープンしてすぐに行列の絶えない繁盛店になったハンバーグ店である。


 

発見確率を高める

「一度来店してくれたら、お店の良さはわかっていただけるのに」

時折、店舗経営者からこのような言葉を聞くことがある。

 

来店してもらってはじめてお店の魅力が伝わる―そう言いたいのだろう。

しかし、この考え方は本末転倒だ。どれほど商品、店内サービスが高品質であっても、それを通行人が知らなくてはお店に魅力を感じてもらえないからである。

積極的にお店の特長や魅力を伝えることで、「来店してもらえ、そこではじめてお店の良さをわかっていただける」ようになるのである。つまりお店の魅力を外に向けて発信する努力が必要になってくる。

 

「看板偏差値」による検証と、集客看板の「3段階確率論」に基づいた看板改善は、まず通行人に看板を通して店舗を発見してもらうことを重要視している。

 そもそも、店舗の存在を発見してもらえなくては、お店のお客様になっていただけない。

 そのような観点から今回紹介する「田町 大人のハンバーグ」の店舗予定地を見ると、周囲の景観に店舗が埋没していることに気がつく。

写真でわかるとおり、もともとはイタリアンの店舗があった場所だ。周囲はさまざまな飲食店の立ち並ぶ、いわゆる飲食店激戦地区である。この場所で新しい店舗をオープンするとなると、なによりも優先すべきは、通行人から発見されやすい集客看板の設置である。

 

 BEFORE




 

 

 

AFTER




 

 

魅力確率を高める

看板でお店を「発見」した通行人が入店するかどうかを判断する際にかける時間は、4秒以内である。この4秒以内で「一度入ってみたいと通行人が足を止める魅力」を、店頭で表現できるかが課題である。そのために重要なのは「どういう店にするか」「どんなお客様に来てほしいか」といった、経営者のコンセプトを店頭で明快に訴求することである。

 

看板でお店の魅力を伝えるためには、お店の特徴、強み、コンセプトなどをわかりやすい表現で掲出することだ。別の言い方をすると、通行人が店舗看板を見て「このお店に入店すると自分にとってどんなお得があるか」ということを想像させる情報掲出が必要になる、ということである。店頭写真をご覧いただきたい。

AFTER




同店は、業態そのものを店名にしている。「田町 大人のハンバーグ」という店名を通行人が見たとき、ここがどのようなサービスを提供する店なのかがすぐに伝わる。

つまり、店舗のコンセプトが明確に伝わるということだ。

このコンセプトを看板でさらに強調する。今回は、「溶岩石で焼く」「近江牛100%」「手ごね」といった同店のこだわりを、写真をメインにしたデザインで看板に掲出した。通行人に店舗の魅力が伝わりやすくなるのである。

 

「魅力確率」を高めるという意味は、通行人が看板で掲出された情報を見て、「美味しそうだな」「コスパがよさそうだな」「落ち着いて食事できそうだな」という具合に、自分が客となったとき、そのお店で満足感を得られるかどうかをイメージさせることを意味する。

 そのような意味において、店舗のコンセプトや特徴、看板でわかりやすく表現することは、非常に大切なことになっていくのだ。

 

IN誘導確率を高める

 

BFORE

 


AFTER



 

看板でお店を「発見」してもらい、「魅力」を感じてもらったら、スムーズに店内に「誘導」する必要がある。

看板で魅力を感じたからといって、すべての通行人が顧客になるわけではない。店頭で入店するかどうかを迷う通行人は、お店のオーナーが思っている以上に多いものだ。

「このお店で飲食して後悔しないか?」という「不安感」が入店を躊躇する大きな原因だ。

逆に言うと、店頭に来た通行人の「不安感」を解消してあげれば、より多くの集客が実現するということだ。

地下店舗での場合は特に、不安感の解消がより必要になってくる。

人の心理として、入口が雑然としていたり暗かったりしているだけで不安感を抱くものだ。それが地下ともなると、その不安感はさらに大きくなる。これは自身が客として地下店舗に入店するときのことを想像すれば理解しやすいだろう。

「田町 大人のハンバーグ」の場合、地下への階段途中に内照式の看板を設置し、階段を明るく照らし出している。同時に、看板には店内写真を掲出することで、「安心感」を演出している。たったこれだけのことで、通行人の感性に与える影響は大きく変わってくる。「入店動機」が作られるのである。

IN誘導確率は、集客に直結するものだ。

せっかく店舗に興味を抱いていただいても、店内まで誘導できないと、お客様を失うことになる。このようなチャンスロスをなくすことで、集客数は増えていくものだということを、是非強く認識していただきたい。

 

3段階確率論を使った看板で新規来客数アップ。

 ここまで見てきたように、「田町 大人のハンバーグ」では、集客看板理論「3段階確率論」に基づいた看板での集客を目指した。

その結果、ランチメニュー(限定40食)は比較的高単価(150 980円)であるにもかかわらず、開店1ヵ月で行列ができて、昼の12時前に売り切れになるほどの人気を博すことになった。さらに、ディナーの集客・売上げも順調に推移している。

集客にハンディのある地下店舗であっても繁盛店にすることは十分に可能である。ポイントは「店のコンセプトを明快にして、統一したデザインの看板で表現すること」「通行客に発見される確率を高めて、店の業態と魅力(コンセプト)を十分に訴求すること」である。「田町 大人のハンバーグ」ではこうしたポイントをしっかりと押さえることで、サラリーマン層が目的を持って、”わざわざ足を運ぶ店”となった。


出店ドットコム編集部ひとこと

繁華街だからこそ他店の看板に紛れてしまう上に地下立地。このような環境の中でどのように自店を認識してもらえるようにするべきか、大変参考になる記事ではないでしょうか。


執筆者 小山雅明 博士(工学)
アイワ広告株式会社社長:日本感性工学会理事

 

集客サインコンサルティングの第一人者。有名外食チェーン店の集客アドバイザーをはじ め、数多くの飲食店、小売業など、業種を問わず V 字回復に導く。これまでに、11,000  を超える企業・店舗を繁盛店に導いている。

 

 人間の心と行動のあいまいさを工学を使って解き明かす「感性工学」の研究者として、「集 客の科学」を研究。研究成果は、「集客看板の 3 段階確率論」「看板偏差値」という独自理 論の構築につながっている。「段階確率論」は、スウェーデンで開かれた国際大会の席上、 査読論文として発表され、各国の研究者・学者から大変好意的に迎えられた。

 

NHK、テレビ東京、日本テレビ、TBS などの番組でたびたび特集を組まれ、雑誌・新聞メ ディアでの連載多数。現在までに 22 冊の著作を出版している。 主な著書に、三笠書房「人の心は色で動く」、かんき出版「看板の魅力で集客力がアップす る」、日労研「看板偏差値」、エーアイ出版「一冊の本で人生が変わる」など。

 

アイワ広告株式会社

http://aiwa-ad.co.jp/

 

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